2013年06月28日

役に立つ佐賀弁シリーズその005

テスト対策が終わって時間があるので久々に


N0.005  ぬっ


動詞(自):寝る


【用例】  注:モモコはゴローの母です
モモコ:まーだ起きとったとね。 なんばしよっと?
ゴロー:テレビのおもしろかけん、見よったとよ。
モモコ:あしたはやかけん、もうねんしゃいよ。
ゴロー:分かった。 あと10分でぬっ。


【日本語訳】
モモコ:まだ、起きてたの?  何してるのよ?
ゴロー:テレビが面白いから、見てたんだよ。
モモコ:あした早いから、もう寝なさいよ。
ゴロー:分かった。 あと10分で寝るよ。


今回は、 「ぬっ」

佐賀では毎日のように使っていると思われることばです。
「ぬ」にアクセントをおいて発音してください。
「っ」は添えるような感じです。

意味は「寝る」です。

おそらくですが、古典で使われていた ナ行下二段活用の「寝」が
1000年のときを経ていまでも使われているのではないでしょうか。
高校のときに覚えた人も多いと思います。
漢字1文字で表す下二段活用動詞は
「得」「寝」「経」の三つ。
「う」「ぬ」「ふ」 です。

今の私はほとんど使う機会のない言葉ですが、先日ふとしたことで
中学の同級生との会話の中に出現し、猛烈に懐かしかった思い出があります。

ということで、20年前の記憶を頼りに書きます。
(そこはちがうばい、という突っ込みは随時承ります)

まず活用ですが、文語では下二段だったこの言葉
現在の佐賀弁では

ね(ない)
ね(よう)
ぬっ(。)
ぬっ(とき)
ぬっ(ぎ)
ねろ

と、下一段の亜流的変化をするようです。
仮定形は、標準語では(ば)に接続しますが
佐賀弁では条件(仮定)を表すときには、(ば)よりも(ぎ)を使うことが多く
その場合、ぬっぎ などと使います。 (※ ば の場合は ねれば)

ちなみに夜眠れないとき
ベンさんが1人 ベンさんが2人 ベンさんが3人 ・・・  と数えるようなときは

寝られない(眠れない)を 佐賀弁では 「ねーえん」 と言います。
もしくは「ねーきらん」とも言います。

「えん」「きらん」は不可能を表します。




上の何気ない会話の中にも、都会の人には難易度MAXの語がありますので
若干説明します。
___________________________

POINT.1(前回既出)
なんば

佐賀では
動作の目的・対象を示す時に使う「を」にあたる語を「ば」と言います。
使用頻度は★★★★★です。

例:本を買った ⇒ 本ば買うた




POINT.2
おもしろか「けん」
はやか「けん」

理由などを説明するときに「けん」という語を使うことがあります。 
接続助詞かと思われます(たぶん)

腹の痛かけん、歩きえん
字の小さかけん、読みえん
雨のふりよるけん、傘ば持って行きんしゃい

動詞・形容詞・形容動詞・一部の助動詞に接続しますが
何形に接続するかは、判別不能です。




POINT.3
〜(ん)しゃい

これは、親しい間柄などで使う言葉で 
〜しなさい 〜したら? などの意味に使います。
どちらかというと、男性より女性の方が使う機会は多いと思います(たぶん)
会社の上司などに使ったら、怒られます。

直前に「ん」が入る場合がほとんどですが、現地の人以外には
「ん」は聞き取れないほど高速で発声されます。

読みんしゃい
言いんしゃい
来んしゃい
食べんしゃい  など。  動詞の連用形につくようです。





【過去の記事】
001 そいぎ
002 ぬっか ひやか
003 なおす
004 たんねる



※なお、私は方言のプロでも言語学者でもありませんので
文法の細かいミスなどは、軽くスルーしてください。
こんな佐賀弁もあるぜ! という方はコメント欄にてお願いします。

posted by Mさん at 16:44| Comment(4) | TrackBack(0) | 佐賀の方言
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